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2019/07/19

足首の捻挫で骨折してる?してない??の判断の指標

7月ももう後半に入ります

今日は通知簿をもらってくる子も多いかと(^^)

学生時代の自分はこの日がイヤだったことを覚えています、、、


さて、当院には足首の捻挫で来院される方も多くいます

スポーツでやってしまう場合や



はたまた日常生活でなど、、、



足首の捻挫は若い世代だけではなく、年配の方にも多くみられる怪我の一つです

それに加えて、足首の捻挫では骨折をしている場合もあります

それゆえ、骨折しているのか?していないのか??

を見極める必要があります


その有用な指標の一つに「バッファロー・ルール(以下、BR)」というものがあります

その元になっているのは「オタワ・アンクル・ルール(以下、OAR)」で

レントゲン撮影の必要性を減らし、医療費を削減しようという目的でカナダのオタワで施行されたものです

実際アメリカのデータでは、レントゲンにかかる費用がOARで19~38%削減、BRでは54%削減されたというものです

これを知っていれば、スポーツの現場などではすごく有用です!

無駄にレントゲンを撮ることも減らせますね~


そんなBRは次の5つのテスト

1.外果の遠位端6cmまでの腓骨中心線に圧痛

2.内果の遠位端6cmまでの脛骨中心線に圧痛

3.第5中足骨 基底部に圧痛

4.舟状骨に圧痛

5.左右2歩ずつ、最低4歩の加重歩行が不可能(受傷直後)


そんなん文章で言われても・・・

専門的な用語もあるやん・・・

ってことで図で表すと





ようするに

「図で示した部分、くるぶしから上に赤い線に沿って順に押してみて、悶絶するほどの痛みがあるかどうかに加えて

グキッとやった直後、介助なしに一人で最低4歩歩けるかどうか」をテストします


この全てに当てはまらなければ統計上98%の確率で骨折はないので、レントゲンを撮る必要はほぼないですよ~

という指標になるものです

逆の見方で当てはまったから「レントゲン撮ってみたけど骨折があったよ~」という確率は45~59%との事

※ただしこのOAR、BRには以下の適応外基準があります

1.患者が妊娠中

2.皮膚のみの怪我

3.他の医師から委託された患者

4.ケガから10日以上経過

5.目に見えてわかるほどの変形

また、高校生までの年代では骨がまだ発育途上で、表面上わかりにくい骨端線離開などがある場合があるので注意が必要です


BRで判断して骨折はなさそう、普通のたかが捻挫やん~

と、その時にきちんと対処、治しておかなければ

繰り返して同じ捻挫をしたり、のちに足関節不安定症などになってしまうこともあり

足関節捻挫は侮れない怪我だったりします!

骨折がなさそうでも足首の捻挫をした人は、信頼できる先生にきちんと診てもらうことをお勧めします


当院ではこのような捻挫や骨折に、早期治癒を促す微弱電流治療を行っています



◎ブログ 足首の捻挫


参考文献
Northup RL, Ragan BG, Bell, GW. The ottawa ankle rules and the "buffalo' rule, part 1. Athl Ther Today. 2005;10(1):56-9.
Northup RL, Ragan BG, Bell, GW. The ottawa ankle rules and the "buffalo' rule, part 2. Athl Ther Today. 2005;10(2):68-71.