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2023/05/26
不良姿勢は肩こり、腰痛などの原因にも
姿勢には止まった状態のもの、動いている状態の2つがあります。
止まっている状態のものとしては、座ったり立っている時に保っている姿勢。
動いている状態のものとして、走る時の姿勢などにあたります。
また、姿勢は運動パフォーマンスにも影響を与えます。
よくいわれる不良姿勢とは、身体を支える構造(皮膚、結合組織、筋・筋膜、関節など)に問題があり、重心のバランスが低下した状態をいいます。
これによって全身の筋肉や筋膜などのバランスのくずれが少しずつ身体の負荷となり、不快感や腰痛、肩こり、頭痛などの痛みをもたらすことがあります。
この不良姿勢は、長時間にわたって座ってデスクワークをする事など、同じ姿勢を取り続けることで筋肉が緊張し、その状態が続くことで起こるものや、無意識でのやりやすい方へ脚を組むなど、日常生活のくせ、スポーツや趣味での反復した動作、昔のケガなどがきっかけとなっています。
こういった不良姿勢が続くと、姿勢を調節する筋肉の活動量は増えるため、エネルギー消費量も高くなります。
上の図で、理想的な姿勢は・・・
③です。骨盤はしっかり立って、重心線が耳垂、肩峰、大転子、膝の関節前面、くるぶしの2~3cm前側を通る形です。
①では骨盤は前に倒れて反り腰、軽い猫背、顔、あごは斜め上を向いています。
腰の筋肉の過活動から腰痛を訴える人が多くみられます。
②では骨盤は後ろに倒れて、猫背が強調されて、肩・顔・あごは前に出ています。
首~背中、胸の筋肉の過活動で肩こり、頭痛を訴える人が多くみられます。
また、この図でもわかるように、女性であればバストの見た目、スタイルにも姿勢は大きくかかわってきます。
このように姿勢で支えている人間の頭の重さは、体重の約7%、肩と腕では14%となっています。
上の図のような女性の体重が50キロとすれば、頭の重さは3.5キロあることになります。
ある研究結果では、頭が1インチ(約2.5cm)前に移動することで約10ポンド(4.5キロ)の負荷が増えるとのこと。
これを先の女性の例にあてはめると、頭が2.5cm前に出る姿勢では8キロ(3.5キロ 4.5キロ)も首や背中で支えることになります。
このように頭や肩が前に移動する②のような猫背姿勢では、首の後ろ側の筋肉への負担が劇的に増え、血の流れは悪くなります。
ましてこれが2.5cm以上、前に頭が出る姿勢であれば、さらにその負荷は増えることになります。
②のような猫背やデスクワークなど、頭が前に出る姿勢では筋肉が持続的に収縮した状態となり、この状態が続いて休憩がなければ、筋肉は虚血状態となります。
また、あわせて乳酸が増加して蓄積されていきます。そうなると、局所性アシドーシスにより、ブラジキニンやアデノシンなどの発痛物質が生じて、肩こりや緊張性頭痛など痛みの原因になります。
ほかにも内臓が圧迫されることで自律神経系、迷走神経系に作用して胃腸の調子がおかしくなることもあります。
そして反射性筋収縮が起こり、不良姿勢が亢進する・・・という、悪循環のループができあがります。
このような悪循環から抜け出すことが、肩こりなどさまざまな症状を改善するポイントになります。
じゃあ、どうやってこれから抜け出すか・・・?
まずは日常生活(スポーツの特性や仕事環境、くせなど)から姿勢を見なおすことです。
姿勢を保持する時の弱った筋肉を強化・再教育、使いすぎている筋肉は抑制!
姿勢を改善することで頭痛や肩こりなど、筋肉に由来するさまざまな症状の悩みは解消されます。
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