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2015/4/17

「変形性膝関節症に注射の意義はない」という記事

膝が変形して痛い!

極端なO脚のような格好でひょこひょこ歩いたり

膝が腫れて水がたまる・・・

正座が出来ない・・・などなど

このような方は年配の方、特に女性に多いですよね

当院にも例外なくそのような患者さんが来られますし

中には手術をされた方もおられます


そんな「変形性膝関節症」ですが

昨日の日経メディカルオンラインに以下のような記事がありました

日経メディカルオンライン「変形性膝関節症にステロイド注射の意義なし」
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/jama/201504/541651.html


これによると、およそ1年半に渡って

ステロイドの注射を行う患者郡と、生理食塩水の注射を行う患者郡で

その効果を比較してみたところ・・・

まさかの結果で


「生理食塩水を関節内に注射した患者との比較で、12週間の運動療法後の痛みや運動機能には、全く差がなかった」

(デンマークCopenhagen 大学 Marius Henriksen氏
JAMA Internal Medicine誌電子版 2015年3月30日)

・・・だそうです

この記事の中でも書かれていますが

「運動療法は疼痛の軽減と、機能とQOLの向上をもたらすことが示されている。」

痛みのコントロールをすることはもちろん必要ですが

大事なのはやはり運動療法です!


最近は科学が発達し、PS細胞から軟骨を培養して移植する・・・

という研究もされているようです

それで患者さんの痛みが無くなるのは、いいことだと思います

・・・が、これって一番大切な事が置き去りにされてるんじゃ・・・?

「なぜ、膝に変形するような力が加わっているのか?」という

大元の部分が抜けてやしない・・・?

これを無視して軟骨を移植するという対症療法だけでは

また同じようなことになるんじゃないの・・・?

と思ったり


また、最近痛みの管理については「Mechanism Based Approach」という概念が

提唱されているそうです

「疼痛の原因を特定し、その結果に基づいて治療を行う考え方」

だそうなんですが、これって当たり前のことじゃ・・・?