立位姿勢では身体の重心は身長の56%の位置
およそ第2仙骨の高位にあります
その重心は身体を構成する頭や腕、脚などに作用する重力をまとめた点であるため
頭や腕などのアライメントが変わったり物を持ったりすると
バランスを保つために重心の位置も変わります
また、重心の位置はプロポーションでも変わります
例えば身体と比較して頭が大きい幼児では
重心の位置が高くなって転びやすかったり
妊婦さんは腹が大きくなるにつれて重心は前の方に移動するため
後ろに反るような格好で歩いています
また、下の図のように上半身の位置が変わると下半身の位置を変えることで
重心の位置を支点として保ち、立つ姿勢を維持しています
図の真ん中のような
上半身が前に移動している場合では
骨盤と股関節は後ろへ移動して骨盤は前に傾く傾向があり
いわゆる反り腰のようになり、内股気味、膝が伸びる、X脚傾向がみられます
こういった人には筋筋膜性の腰痛が多くみられます
逆に右のような
上半身が後ろに移動している場合では
骨盤と股関節が前に移動して骨盤は後ろに傾く傾向があり
お尻が垂れ下がったような姿勢になり、猫背、膝が曲がる、O脚傾向がみられます
こういった人には肩こりが多くみられます
このように姿勢で負荷がかかるところは変わります
何気なく立っている姿勢ですが、体性感覚系や中枢神経系の制御や
筋の制御によって姿勢は作られています